ランドセルが出てきた~!
この春から中学生になる甥が、リュックタイプの学生カバンを欲しいとのことで、娘のお下がりがないかという連絡が来ました。透明の袋に入れておいたのですぐに出すことができたのですが、中学校のカバンと、小学校に入るときの赤いズック入れが一緒に入っていました。
「あれ?ランドセルはどうしたんだっけ・・・?」
中をあけたら、すっぽりと入っていました。真っ赤なランドセル。
小学校入学式の時、娘はおたふく風邪にかかっていたことや、
治ってから小学校入学の記念写真を撮りに写真館に行ったときに、写真館の方が「よくお兄ちゃんも来てくれた。」とおっしゃって、お兄ちゃんと一緒の素敵な写真を撮ってくださった日の事などを思いだしました。(当時息子は14歳、思春期で嫌がる男の子が多いのかな・・・)
これまで、様々な節目の時には、プロの方から写真を撮ってもらってきました。
やはり、大きくなると子どもたちからは嫌がる言葉もいただきましたが、
「わかった!けれども、どうか私の為になんとか付き合って欲しい。」とお願いして、わがままを聞いてもらっています。
子どもたちも大きくなって家を出た今、たまに開いてながめる事があります。
こんな赤ちゃんだったなぁ・・・
先日は娘の成人と息子の大学卒業・就職の記念。あわせて、父の傘寿もあって、私の弟家族も巻き込んで写真館で写真を撮っていただいてきました。
2016年3月11日は東日本大震災から5年、黙祷を捧げ、当時を思い出す時間を持ちました。
娘が中学の卒業式を目前にしたこの日、このカバンを背負って学校から帰って来て、信号機が止まっていたと教えてくれました。蝋燭での一夜を過ごし、あんなに大変な事が起きている事を知ったのは翌日になってからでした。
全てが波にのみ込まれ、大切な思い出の写真を失ってしまった方々がたくさんいらっしゃることを覚えます。
そして、亡くなられた方々のご冥福と、大切なご家族を亡くされた方々の心の痛みがどうぞ癒されますように、心からお祈り申し上げます。
捨てるのがもったいなくて取っておいたカバンが役に立ってよかったです。