「袖振り合うも多生の縁」

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「袖振り合うも多生の縁」・・・たくさんいる人々の中で、袖が軽く触れ合う程度の出会いであっても、何度も生まれ変わった上での出会いなのだから大切にしようということ。
多生の縁とは他生の縁とも書くようです。(他生とは今生に対して前世と来世)(多生とは何度も生まれ変わること)また、「袖振り合う・・」とも「袖すりあう・・」とも言うようです。

袖に因んだ言葉はたくさんありますね。

袖にする・・・袖とは中心的な物にたいして付属的なものであるところから「おろそかにする」「冷淡に扱う」などの意味。

袖の下・・・賄賂の意味に使われるようになったのは後のことで、初めは人の目に触れないという単純な意味だったそうです。人目をはばかって,内証で渡すこと。

井原西鶴の「好色一代男」の中に県巫女(あがたみこ)を「そのまま抱いて寝て、覚むるや名残の神楽銭、袖の下より通はせて」とか、 浮世草紙に「茶など買ふて飲めやと言ふて、袖の下から二匁やる」とあるのそうで、この時の袖の下というのは、心づけという類で、賄賂とはまた違った意味あいのようですね。

の一部、(たもと)が使われた言葉も多いですよね。

袂(たもと)とは・・・袖形(そでなり)ともいい、着物の袖口の下の袋状の部分のこと。

 袂に縋る(すがる)・・・去ろうとする人の袂を捉えて引き留める。重ねて懇願したり、哀れみを請うことにいう。

 袂を絞る・・・涙でぬれた袂をしぼる。泣く。

 袂を連ねる・・・同じ行動をとる。

 袂を分かつ・・・行動を別にする。絶交する。

袖にこだわらず、着物に関する言葉というのもたくさんありますよね。

「躾ける」とか「折り目正しく」とか「衿を正す」「胸衿を開く」とかこんな言葉は日本人として、ぜひ実体をもって子どもたちに伝えて行きたいと思いますね。

最後にもう少しお袖の話を。

外国人は、なぜ日本のきものはこんなの袖が長いのかという疑問を持つそうです。
考えた事ありますか?

万葉集に
「あかねさす 紫野(むらさきの)行き 標野(しめの)行き 野守(のもり)は見ずや 君が袖振る」                                        (茜色の 紫草の野を行き その御料地の野を歩いてるとき あなたがそんなに袖を振ったら 野の番人は見られちゃうよ・・・みたいな感じかな。)とあるように、

昔は、好きな人にむかって袖を振ると愛する魂が呼びよせられると信じられていたと言います。

「袖を振る」とは、この時代の呪式のようなもので、恋しい人の魂を自分のほうへ引き寄せるように、おいでおいでと袖を振る恋の仕草のこと、現代人が手を振るような軽い意味ではなく、この時代では明らかな求愛の仕草だったのです。

それで、袖は次第に長くなり、床に届くほどになりました。これが振袖で未婚の女性の正装となりました。
結婚して、夫を決めた後で袖を振って他の魂を呼び寄せては困るので、嫁ぐ時に、貞節のしるしとして袖を留めたのが留袖というわけですね。

着物に関するおもしろい話はたくさんあるので、少しずつ紹介していきたいと思っております。

袖振り 出展:帯と化粧 樋口清之著 装道出版局

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